「日枝神社山王祭」は、神田祭や深川八幡祭と並び、江戸三大祭に位置付けられていて、毎年6月になると東京赤坂の日枝神社を舞台に開催されるお祭りです。
さらに日本三大祭の1つにも数えられるほどなんですよ。
また、江戸時代を再現する邦楽、お花など、多数のイベントも開催されるとても大きなお祭りとして定着しているため、多くの方が訪れているんですよ。
ここでは、山王祭の見どころや神幸祭について、さらに、神輿が行われるルートについてご紹介します。
【山王祭2018】 歴史と日程
山王祭の歴史
東京都千代田区の日枝神社にて、20種以上の祭典をまとめて開催する「山王祭」として行われています。
また、山王祭は神田神社で行われる「神田祭」と隔年で交互に開催されています。
(山王祭は、西暦で偶数年に開催されます)
山王祭は、江戸時代を代表する祭礼の「天下祭」として行われる由緒あるお祭りです。
天下祭とは、江戸城に山車が入ることができ、将軍様にお目にかかれるというとても特別な日とされています。
この山王祭で、三代将軍家光の頃から江戸城への入室が許可されたことから、「天下祭」として行われるようになったそうです。
また、日枝神社が「徳川将軍家の産土神」とされていたため、将軍家と深い関係のお祭りを天下祭として開催されていたと伝えられています。
現在は、将軍様がいないことから、山王祭は坂下門において皇室の御安泰祈願のお祭りとして開催されています。
そして、現在は「皇居のお祭り」として伝えられているということが分かりますね。
山王祭2018年の日程
2018年山王祭開催日程は以下の通りです。
■日時:2018年6月7日(木) 〜17日(日)
■場所:日枝神社本社を中心に末社や氏子町にて開催
【山王祭】見どころの神幸祭とは?
山王祭が「日本三大祭」とも言われるほど由緒あるお祭りであることが分かりました。
そんな山王祭の見どころとも言える「神幸祭」とはいったいどのようなお祭りを指すのでしょうか?
ここからは山王祭の見どころのひとつとなる「神幸祭」についてみていきましょう。
また、ぜひチェックしておきたいイベントもご紹介します。
神幸祭(祭礼行列)
この神幸祭は、山王祭の中でもとても豪華で華やかな儀式となっています。
金銅を飾る屋形や神輿、そして山車で王朝装束を美しく着飾り、銀座の中央通りを巡業し歩きます。
山王祭の中でも盛大に行われる巡業のため、東京都心部にはとても美しい華麗な時代絵巻が繰り広げられるというわけです。
街の中でもとても輝きを見せている御鳳輦二基・宮神輿一基・山車三基が、王朝装束に威儀を正した総代役員らが氏子区域の巡幸を行います。
総勢500名にも及び、列は300mととても大迫力の巡業は見応えたっぷりですよ。
まるで現代からタイムスリップし、江戸時代を生きるような気分になる行列には圧巻です。
とても不思議な世界にいるような感覚を味わうことができますよ。
山王祭は、日本でもあまり見ない江戸時代の雰囲気をたっぷりと楽しむことができるお祭りとなっています。
ぜひ、ご家族や友人とともに、山王祭を訪れてみられてはいかがでしょうか?
神輿行列
東京都心部を300mにも及ぶ祭礼行列が練り歩く「神幸祭」では、鳳輦二基と宮神輿一基・山車六基、王朝装束をまとった約500人もの人々が、皇居や丸の内、霞が関、銀座、日本橋を順に練り歩き地域を巡ります。
これがまるで江戸時代の時代絵巻のように見え、とても美しい行列を見て楽しむことができます。
山車行列
山王祭は「神輿行列」と「山車行列」で構成されています。
そのうち、山車行列は氏子が参加し、山車45台で行われていましたが、その時代の背景により華美に行うことを禁止されるなどの取り締まり対象となっていたそうです。
そして明治維新の後、道路に電線が張り巡らされるようになり、電気インフラが整うに連れて山車の通行を困難とさせてしまったことから、山車に代わって神輿が行われるようになったそうです。
稚児行列
日程:6月8日(土)
時間:①12:00~ ②13:00~ ③14:00~
場所:日枝神社神苑
稚児行列(ちごぎょうれつ)は、まだ小さいお子様の無病息災を祈願するために開催されるイベントとなっています。
稚児の衣装を身にまとった子供たちがとても可愛く、行列を作って歩きます。
その姿がとても可愛くもあり、子供の成長を見届け、つい親御さんのほっぺがにっこりとしてしまいますね。
この稚児行列に3回参加することで幸せが訪れるなどというジンクスもあるんですよ。
ぜひ、山王祭へ行かれた祭は、稚児行列に参加してみられてはいかがでしょうか?
この稚児行列は、3歳~7歳の子供が参加することができます。
その際、御初穂料ひとりあたり10,000円が必要となり、これには祈祷料や稚児装束、記念写真代、お土産等が含まれていますので要チェックです。
無病息災を祈願するだけではなく、このようなイベントが盛大に開催されるお祭りもなかなかなく、日本三大祭のひとつとなる山王祭で開催されるため、ぜひイベントの思い出として参加させてあげるのも良いですね。
【山王祭】神輿の巡幸ルートは?
山王祭で行われる神輿の巡幸ルートについてみていきましょう。
参考までにこれは2018年に開催された山王祭での巡幸ルートとなります。
とても豪華で華やかなお神輿が東京都心部を練り歩く様子を見ることができますよ。
神輿ルートをみてみましょう。
神幸祭の神輿ルート
神幸祭において神輿3基、山車3基を中心に、総勢500人、300mの大行列が、朝から夕方まで1日かけて以下のルートで氏子地域を練り歩きます。
7:30 日枝神社を出発
7:50 隼町交差点
8:05 麹町一丁目交差点
8:30 四ツ谷駅前
8:45 四谷一丁目
9:00 主婦会館前
9:25 麹町四丁目
9:55 靖国神社南門
10:15 麹町警察署前
10:25 国立劇場
11:05 警視庁前
11:15 祝田橋交差点
11:30 外苑坂下門口
11:35 皇居坂下門
12:05 丸ビル角
12:20 丸の内二丁目
12:30 鍛治橋交差点
12:50 すずらん通り入り口
13:10 日本橋日枝神社
14:30 日本橋交差点
14:45 京橋三丁目
14:50 銀座一丁目
15:00 銀座四丁目
15:15 新橋一丁目
15:45 コリドー通り
15:55 東京宝塚劇場前
16:00 帝国ホテル角
16:10 内幸町交差点
16:30 首相官邸前
16:45 日枝神社
神幸祭で行われる神輿ルートは、例年同じように開催されています。
より詳しい情報は事前に公式サイトを確認されることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
山王祭の見どころや神幸祭について、さらに、神輿が行われるルートについてご紹介しました。
山王祭は日本三大祭の1つとされており、日本の古き江戸時代から受け継がれている由緒あるお祭りであることが分かりましたね。
現在は皇室のお祭りとして開催されているようですが、これだけ盛大に開催されていても、東京にお住まいの方でもご存知ではないという方もいるそうです。
とは言え、全国各地から訪れる大きなお祭りのため、見どころたっぷりの神幸祭をはじめ、子供も参加できる稚児行列など、大人も子供も夏の楽しい思い出を作ることができますね。
隔年で開催される山王祭ですが、ぜひ一度、とても豪華な隊列を見るためにも、山王祭へのお出掛けを計画されてみられてはいかがでしょうか?
きっとご家族の良い思い出になりますよ。