お歳暮にもいろいろとマナーはありますが、タブーについてご存知でしょうか?
例えば喪中の場合や、仏滅に贈っても失礼にならないのか。
またその場合、のしはどうする?
そんなことに迷ったことはないでしょうか。
また、喪中のときの挨拶状やお礼状なども、どうしたらいいのか悩んでしまいますよね。
そこで知っていそうで意外とわかっていなかった、喪中や仏滅のお歳暮についてまとめてご紹介させていただきます。
さてあなたが喪中のとき、または贈る相手が喪中だった場合、お歳暮はどうしたらいいのでしょうか?
【お歳暮】喪中や仏滅に贈っても大丈夫?
まずはお歳暮のタブーについてのご紹介です。
喪中や仏滅ならどうしたらいいのでしょうか?
また、贈る場合の「のし」はどうする?
喪中といっても自分が喪中の場合と、贈るお相手が喪中の場合によってどうしたらいいの?
そんな疑問に答えさせていただきます!
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【お歳暮】喪中に贈っても大丈夫?
自分が喪中であっても、先方が喪中であっても、お歳暮は贈ってもかまいません。
というのも、お歳暮は日ごろお世話になっている方への感謝の気持ちなので、お祝い事ではないからです。
ただし、忌中の間は避けるようにしましょう。
忌中とは、よくいうところの四十九日のこと。
宗教によっても考え方は違いますが、一般的に忌日から四十九日までが忌中とされています。
この期間は身内はまだやることがいろいろとあったり、気持ちも落ち着かない期間です。
自分が忌中であっても先方が忌中であっても、この期間のお歳暮は贈らない方が無難です。
先方が忌中の場合、忌中が明けるのがお歳暮の期間と大きく外れてしまうのであれば「寒中見舞」として贈ってみてはいかがでしょうか。
この場合は松の内が明けてからにしてください。
この「松の内」とはざっくり言うと「お正月」ということ。
お正月飾りを飾る期間のことです。
この「松の内」もやっかいなことに(笑)関西と関東で期間が違うんです。
関東では1月7日まで。
そして関西では1月15日までとされています。
なんとその差は1週間!どっちか迷った場合は15日以降の方が無難かもしれません。
そして自分が忌中の場合は贈ることは問題ないのですが、相手に「こんな大変なときにわざわざ・・・」と気を使わせてしまいます。
また喪中の人からの贈り物は縁起が良くない、なんて捉えられるケースもあるようです。
自分が忌中のときは、四十九日を過ぎてから贈る方が無難でしょう。。。とここで、忌中と喪中の違いって?と思いますよね。
忌中は忌日から四十九日ですが、喪中とは忌日から1年間のことです。
基本的に喪中の1年間は、お祝い事は避けるのが一般的とされています。
お歳暮はお祝い事ではないので、忌中が過ぎれば喪中期間であっても問題ないでしょう。
ここでひとつ注意したいことがあります。
それは、故人宛に贈らないということ。
感謝の気持ちを贈りたい気持ちはわかりますが、ご家族に辛い思いをさせてしまうかもしれません。
故人のご家族とお付き合いがなければ、お歳暮を贈らなくても良いでしょう。
ご家族とお付き合いがあれば、ご家族宛に贈ってください。
また、自分が故人宛のお歳暮を受け取った場合は、贈り主は亡くなったことをご存知ないはずです。
そのことをお知らせするお礼状を出しましょう。
【お歳暮】仏滅に贈っても大丈夫?
仏滅に贈っても仏滅に相手に届いても、マナー違反ということはありません。
あなたもお歳暮が仏滅に届いたら、ムカっとしますか?(笑)しませんよね。
万が一そういうことに敏感な方がいて、怒らせてしまったらゴメンナサイ。
お歳暮を宅配便で贈ることが多いと思いますが、宅配業者も年末は多忙しです。
仏滅にお歳暮を届けてはいけない、となると現場は混乱してしまうでしょう。
持参する場合でも、仏滅を気にするより相手の都合のいい日を選んだ方がお相手にとっても有難いはず。
仏滅よりも相手のことを考えてこそ、感謝の気持ちを贈るというお歳暮の意味を成すのではないでしょうか。
【お歳暮】のしに違いはある?
喪中の場合ののしは、自分が喪中であっても先方が喪中であっても無地のものを使うか、
白い短冊を使うようにしましょう。
お歳暮の期間であれば、「お歳暮」で構いません。
お歳暮の期間を過ぎていれば、「寒中見舞い」とします。
というのは、お歳暮ののしは一般的に紅白の水引が印刷されていますよね。
これはお祝いを意味するものなので、喪中の場合は使ってはいけないものです。
真っ白いのしに、お歳暮、または寒中見舞いとして贈ってください。
近しい間柄であれば、白い短冊でも構いません。
【お歳暮】挨拶状はどのように書く?例文を教えて
そもそも挨拶状は必要なのか?という疑問ですが、やはりお歳暮は感謝の気持ちを伝えるものなので、挨拶状は受け取る方も嬉しいですよね。
親しい間柄であれば電話やメールで済ませるというケースも多くなっていますが、正しいマナーとしてはハガキではなくお手紙で、お歳暮の品が届く2~3日前に先方に届くように出しましょう。
喪中の場合、使わない方がいい言葉があります。以下のような言葉にご注意ください。
・「お慶び申し上げます」や「ご多幸多き」といった、お祝い事を連想させる言葉
・「お元気でしょうか」や「皆様」といった故人を思い出させる言葉
これらを踏まえて、喪中のときの定番の例文をご紹介します。
シチュエーションに合わせて文面を工夫してください。
まずは贈るお相手が喪中だった場合です。
拝啓
師走の候、ご多忙のことと存じます。
〇〇様(故人の名前)には大変お世話になり、厚くお礼を申し上げます。
ささやかですが、感謝の気持ちを込めてお歳暮の品を送らせていただきましたので、ご受納いただければ幸いです。
これから寒さも本番となりますので、どうぞご自愛ください。
敬具
あなたが喪中でお歳暮を贈る場合の送り状には、喪中であることをお知らせする必要はありません。
頂いた挨拶状に気遣う言葉があれば、お返事を出すといいかもしれません。
【お歳暮】お礼状はどのように書く?例文を教えて
喪中のときのお歳暮のお礼状も、挨拶状と同じようにお祝い事や故人を思い出させるような文面は避けてください。
お歳暮をいただいたお礼の気持ちを、そのまま伝えるような内容が好ましいです。できれば届いてから3日以内に出すようにしましょう。
喪中の方からお歳暮をいただいたときのお礼状の例文です。
拝啓
年の瀬を迎え何かとお忙しいなか、まことに結構なお歳暮の品をお贈りいただきまして、大変恐縮しております。
〇〇様がご逝去されまして、ご家族の皆様にとってとてもお寂しいなか、細やかなお心配りをいただき深く謝辞を申し上げます。
これから寒さも厳しくなりますので、くれぐれもご自愛ください。
略儀ながらますは、書面を持ちましてお礼申し上げます。
敬具
そしてあなたが喪中だった場合のお歳暮のお礼状例文です。
拝啓
師走に入り、お忙しいことと存じます。
この度は結構なお品を頂戴し、本当にありがとうございました。
頂戴した品は早速仏前に供えさせていただきました。○○もさぞかし感謝していることと存じます。
今年の寒さは格段のように感じられます。どうぞご自愛ください。
敬具
まとめ
喪中や仏滅でお歳暮を贈ってはいけない、ということはありません。
しかしながら、自分か贈る相手が喪中の場合は、忌中(四十九日)が明けてから贈るのが無難です。
のしは真っ白の物にしましょう。
お礼状や挨拶状は、お祝い事や個人を思い起こさせるような言葉は避けるようにしてください。
また品物を選ぶ時も、紅白などお祝いを連想させるようなものは選んではいけません。
あなたが喪中の場合は、無理をしてお歳暮を贈らなくてもいいかと思います。
毎年贈っているお相手も、きっとあなたの心中を察してくださるのではないでしょうか。
その場合は年が明けたころ、寒中見舞いのおハガキを出すようにましょう。
ということで、仏滅や喪中でもお歳暮は贈っても大丈夫です。
ちょっとしたタブーに気を付けて、心のこもったお歳暮を届けてください。