ノロウイルスは非常に感染力が強いウイルスとして知られています。
感染経路も多岐にわたることから、大人だけではなく子供も多く感染する厄介なウイルスです。
このノロウイルスに感染すると、数日はひどく辛い症状に耐えなければなりません。
当然、仕事や学校にもその症状が辛い場合は出勤・出席することができません。
もしもノロウイルスに感染してしまった場合、いつから仕事に出勤しても良いのでしょうか?
ここでは、ノロウイルスに感染した場合の出勤停止期間や家族に感染者がいる場合はどうすれば良いか解説します。
ノロウイルスとは(予防法・潜伏期間・症状)
ノロウイルス感染症は、乳幼児から大人まで幅広い年齢層の方が感染する急性胃腸炎です。
免疫を付けることは不可能なため、何度もかかってしまいます。
特に気温が下がり始める11月頃から2月頃まで続き、通年発生するウイルス感染症です。
このノロウイルスは人の腸管内でのみ増殖し、乾燥や熱に強く、長期生存するウイルスとして知られています。
感染力が強いため、少量のウイルスでも感染・発症を繰り返します。
【ノロウイルス】予防法
日常生活の中では、トイレの後や食事の前は必ず殺菌・消毒ができる薬用石鹸を使用し、手洗いを徹底させましょう。
また、トイレの後は特に、手を2度洗いするなど、その後は必ず手の消毒を忘れずに行いましょう。
外出先から帰宅した際は、手洗いうがいを徹底するとともに、外出時は極力マスクを装着することが大切です。
感染拡大を予防するためにも、手が触れる場所はこまめに除菌することをおすすめします。
例えば、トイレの蓋や便座、ドアノブ、電気のスイッチ、キッチンなど、常に除菌を行うようにしてください。
【ノロウイルス】潜伏期間
ノロウイルスに感染すると、その潜伏期間は12〜48時間であると言われています。
【ノロウイルス】症状
ノロウイルスに感染すると、ウイルスが小腸の上皮細胞で増殖し、突然の腹痛、嘔吐、吐き気、下痢を引き起こします。
胃をねじるような強い嘔吐や吐き気が起こることが特徴です。
また、37〜38℃の発熱を伴い、発症後は1〜2日ほどで症状は快方へ向かいます。
下痢は1日に複数回みられますが、2〜3回で治まることがほとんどです。
筋肉痛や頭痛が起こる方も多いですが、いずれも軽症でおさまるでしょう。
【ノロウイルス感染】出勤停止期間は?
もしもあなたがノロウイルスに感染してしまったり、家族がノロウイルスに感染していると、会社へ出勤するには何らかの制限はあるのでしょうか?
ここからは、ノロウイルスに感染した場合の出勤停止期間についてみていきましょう。
【ノロウイルス感染】会社の出勤停止期間は?
ノロウイルスに感染した場合、潜伏期間は1〜2日と言われていますが、発症期には個人差があるようです。
症状がひどい方は、4〜5日辛い状況に耐えなければならないこともあります。
また、回復期も個人差が激しく、人によっては数ヵ月の時間を要することもあります。
ノロウイルスは完治してからも、数週間はウイルスが便の中に含まれているため、新たな感染者を生む可能性もあるので注意が必要です。
しかし、実はノロウイルスに感染したからと言って、インフルエンザのように法令による就業禁止規則がありません。
厚生労働省令の定める疾病に該当していないため、出勤停止措置はないものと考えられています。つまり、法令では定められていないものの、会社によって就業規則により出勤停止を取り決めしていることもあるため、それに従うことになるでしょう。
ノロウイルスは感染力が非常に強いウイルスであることから、本来は周囲の人や会社に迷惑をかけてしまうことを考慮し、一度会社からの指示をもらう方が良いかもしれません。
そのため、まずあなた自身がノロウイルスに感染したことが分かった場合は、会社に連絡し、相談するようにしましょう。
【ノロウイルス】家族が感染したら私も出勤停止?
家族がノロウイルスに感染した場合、あなた自身は会社に出勤しても良いか悩むところです。
ノロウイルスは感染力が非常に強いため、家族のうち1人でも感染すると全員がノロウイルスに感染していると言っても過言ではありません。
そのため、家の中に潜むウイルスを会社に持ち込む結果となるでしょう。
その場合も含め、一度会社に連絡を行い、相談しましょう。
出勤停止となることは少ないですが、あなた自身の自己判断で出勤を決めてしまうと、周囲に集団感染させてしまう可能性もあります。
大きな迷惑をかけてしまうことになるため、慎重な行動が必要です。
【ノロウイルス感染】飲食店が勤務先の場合
もしもあなたの勤務先が飲食店であった場合は考えものです。
食べ物を扱い、お客様に提供する場でもあるため、調理を行うあなたがノロウイルスに感染しているとなれば、まず仕事をお休みするようにしましょう。
これは集団感染を起こす引き金となるため、完治するまで待つことが常識的な行動であると言えます。
(勤め先から、食中毒対策の指導があると思いますので、家族が感染した場合は相談しましょう!)
【ノロウイルス感染】家族はどうする?(消毒方法・感染予防)
ノロウイルスに感染したことが分かった場合、すでに家族への感染がスタートしています。
そのため、少しでも感染を防ぐためには家族にも気を付けることがあります。
【ノロウイルス】子供はどれぐらい休ませる?
もしも親がノロウイルスに感染した場合、家族や子供への感染も考えられます。
そのため、学校への登校を悩むところですが、これは親が会社へ出勤するかどうかを会社へ相談することと同様に、まずは学校へ連絡をし、学校側の判断を待ちましょう。
なぜなら、ノロウイルスは感染力が非常に強いため、すでに子供への感染の可能性も高く、その状態で学校へ登校すると集団感染の始まりとなるからです。
その場合は学校からの指示ももちろん、自主的に登校を自粛するのも方法です。
何よりも集団感染を防ぐことが大切です。
【ノロウイルス】消毒方法
ノロウイルスは非常に強いウイルスとして知られているため、あらゆるものはすべて使い捨てにしましょう。
嘔吐物の処理を行う際、手袋はもちろん、マスクやタオル、お皿などもすべて使い捨てとすることで感染を防ぐことができます。
また、ノロウイルスはアルコール消毒では死滅しないウイルスであるため、塩素系漂白剤を使用する、または、スチームアイロンなどで高熱を加えることで死滅します。
ノロウイルスは85℃以上の熱湯で死滅するため、スチームアイロンの蒸気を2分以上当てるなど、カーペットなどに嘔吐物が付いた場合はこのような処置を行うと効果的です。
【ノロウイルス】感染予防策
ノロウイルスは1〜2日の潜伏期間があり、発症までに至らない場合はごく普通の生活を送っているため、家族全員にウイルスが蔓延しています。
家族にノロウイルスが感染しないよう、嘔吐物の処理を行う際はマスクと手袋は必須で、嘔吐物が乾燥することでウイルスが飛散するため、処理はきっちりと完璧に行うことが大切です。
そして、タオルなどを共有したり、食器を共有するようなことは避けてください。
特に冬場は各人のタオルをひとり1枚別々に使用するようにしましょう。
また、塩素系漂白剤を使用し、ノロウイルスに効果のある消毒液を作ることができます。
嘔吐物の処理の際、またトイレの後など、その消毒液を使用し、きれいに消毒を行うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ノロウイルスに感染した場合の出勤停止期間や家族に感染者がいる場合はどうすればよいか解説しました。
ノロウイルスに感染すると、非常に辛い症状が続くことになるため、できるだけ感染しないよう、日頃からできる予防法を実践しましょう。
また、感染した場合は、特に出勤停止期間に定めはありませんが、あなた自身、また家族がノロウイルスに感染した場合は、一度会社や学校へ連絡し、相談してください。
ノロウイルスは集団感染しやすいため、それを未然に防ぐ措置を講じることがベストなのではないでしょうか。