【ユネスコ登録】川越まつりの歴史とは?

年間行事

2016年12月のユネスコ無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」の一つとして、エントリーしている”川越まつり”。

古くから小江戸と呼ばれ、町の発展の象徴とも言える”川越まつり”とユネスコ無形文化財について調べました。

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川越まつりとユネスコ文化遺産

川越まつりとは

 

毎年10月第三土曜日と日曜日に開催される”川越まつり”

関東有数の観光地である小江戸川越が1年で一番熱狂する日。それが”川越まつり”

 

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全29台の豪華絢爛な山車が蔵造りの町並みを曳行し、そのすれ違う様は観るものを圧倒させる迫力です。

豪華絢爛で知られる川越まつりの山車は、江戸の天下祭(神田明神、赤坂日枝神社の各祭礼の総称)の影響を強く受けて独自の発展を遂げてきました。

 

そんな”川越まつり”の楽しみ方は、昼と夜で全く異なる顔を見ること。

昼の間は豪華絢爛な山車の、人形や彫刻・幕の刺繍などをみて山車ごとの個性を楽しんで頂けます。

かたや、夜になると提灯に灯がが点されなんとも幻想的な雰囲気が川越の街をつつみます。

そんな中、”川越まつり”一番の見どころともいえる「曳っかわせ」が行われまつりのテンションは一気に増していきます。

「曳っかわせ」とは、向かい合ういくつかの山車が、囃子(笛、太鼓、鉦、踊り)で競い合い、まつり人たちは提灯を高々と振り上げて歓声をあげることです。

ユネスコ無形文化遺産に登録

 

そんな”川越まつり”は、2016年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された「山、鉾(ほこ)、屋台行事」の全国18府県33件の1つとして登録された神事なんです。

ユネスコ無形文化遺産「山、鉾(ほこ)、屋台行事」一覧

八戸三社大祭の山車行事 青森県 八戸市
角館祭りのやま行事 秋田県 仙北市
土崎神明社祭の曳山行事 秋田市
花輪祭の屋台行事 鹿角市
新庄まつりの山車行事 山形県 新庄市
日立風流物 茨城県 日立市
烏山の山あげ行事 栃木県 那須烏山市
鹿沼今宮神社祭の屋台行事 鹿沼市
秩父祭の屋台行事と神楽 埼玉県 秩父市
川越氷川祭の山車行事 川越市
佐原の山車行事 千葉県 香取市
高岡御車山祭の御車山行事 富山県 高岡市
魚津のタテモン行事 魚津市
城端神明宮祭の曳山行事 南砺市
青柏祭の曳山行事 石川県 七尾市
高山祭の屋台行事 岐阜県 高山市
古川祭の起し太鼓・屋台行事 飛騨市
大垣祭のやま行事 大垣市
尾張津島天王祭の車楽舟行事 愛知県 津島市・愛西市
知立の山車文楽とからくり 知立市
犬山祭の車山行事 犬山市
亀崎潮干祭の山車行事 半田市
須成祭の車楽船行事と神葭流し 蟹江町
鳥出神社の鯨船行事 三重県 四日市市
上野天神祭のダンジリ行事 伊賀市
桑名石取祭の祭車行事 桑名市
長浜曳山祭の曳山行事 滋賀県 長浜市
京都祇園祭の山鉾行事 京都府 京都市
博多祇園山笠行事 福岡県 福岡市
戸畑祇園大山笠行事 北九州市
唐津くんちの曳山行事 佐賀県 唐津市
八代妙見祭の神幸行事 熊本県 八代市
日田祇園の曳山行事 大分県 日田市

(出典:https://www.nippon.com/ja/features/h00157/)

川越まつりの歴史

川越まつり(川越氷川祭の山車行事)は、10月14日に氷川神社が執行する「例大祭」を根源として、直後に行われる「神幸祭」や「山車行事(祭礼)」から成り立っている。

「神幸祭」は、慶安元年(1648)に、当時の川越藩主、松平伊豆守信綱が氷川神社に神輿・獅子頭・太鼓等を寄進し、祭礼を奨励したことが始まり。慶安4年(1651)から華麗な行列が氏子域の町々を巡行し、町衆も随行するようになった。 この祭祀、祭礼が「川越まつり」の起源である。

当初の「神幸祭」は、氷川神社の神輿行列が 氏子の町々を渡御(とぎょ)し、氏子域の十ヶ町が仮装行列などの練りものの附祭りで供奉していた。

元禄11年(1698)、十ヶ町の一つ、高沢町が江戸の祭礼に習って、初めて踊り屋台を披露した。 踊り屋台は当時の江戸祭礼の花形であった。

(出典:http://kawagoematsuri.jp/about/history.htmlより)

「川越まつり」はこのような歴史が始まりとなり、現在に至るまで370年の歴史を持ちます。

時代を経るにつれ、新河岸川の舟運の発達し江戸の風流や風俗ががどんどん入るよ雨になり、祭礼は徐々に発展してきました。

 

その後、今から約170年ほど前には、十ヶ町の山車が一本柱型式に統一され勾欄の上に人形を乗せるようになりました。

そんな”川越まつり”は連綿と受け継がれ、2005年には「川越氷川祭の山車行事」が国指定重要無形民俗文化財となりました。

江戸の天下祭の様式や風流を伝える貴重な都市型祭礼として、認められたということです。

ユネスコ文化遺産の歴史

ユネスコ無形文化遺産とは

 

そもそもUNESCO(ユネスコ)って、たまに耳にしますけど正しくは何なのでしょうか?

  ユネスコとは、国際連合教育科学文化機関のことです。英語で表わすとUnited Nations(国連) Educational(教育の),Scientific(科学の) and Cultural (文化の)Organization(機関)で、それぞれの頭文字をとって“UNESCO”となります。ニューヨークに本部を置く国際連合の専門機関の一つで、その本部はパリにあります。
ユネスコ憲章前文の最初の部分には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」とあります。「築かなければならない」心の中の平和とは、いったい何であるかを、教育・科学・文化・マスコミュニケーションの分野で探し求めるのが、ユネスコの活動の目的です。
(出典:http://www.unesco.or.jp/asuka-kashihara/unesco.htmlより)

国連の機関だとは驚きですね。

調べて見ると、1999年〜2009年まで日本人の松浦晃一郎氏が事務総長を務めていらっしゃっったそうですので、日本も積極的に関わっている組織と言えますね。

無形文化遺産については、無形文化遺産保護条約に基づいて選定されます。

条約の中身は、世界各地の民族芸能、口承伝統、少数言語となっており、2003年に採択され2006年に発効されました。

【ユネスコ】登録されている無形文化遺産

 

ユネスコ無形文化財に登録されているものは日本国内だけでも多数あり、お住いの地域によって今まで全く知らないというものもあります。

わかりやすいもので言えば、人形浄瑠璃・歌舞伎・能楽・和食などが挙げられます。

また、海外に目を向けると、モンゴルの馬頭琴・バヌアツの砂絵・ボリビアのアンデス的宇宙観などが挙げられます。

 

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ユネスコ無形文化遺産は、「京都祇園の山鉾祭り」が「山・鉾・屋台行事」の一部になったり、「石州半紙(せきしゅうばんし)」が「和紙―日本の手漉(てすき)和紙技術」の一部になったりと、単独登録されたものが一括りのグループとして再登録されることもあります。

まとめ

 

いかがでしたか?

最近、よくユネスコという単語を耳にする機会が増えてきたのでちょうど良いタイミングで勉強になりました。

今年も10月に川越まつりが開催されるので、ぜひこの機会に足を運んで見てください。

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