毎年冬が近づくと、大学入試のシーズンとなります。
受験する前も合格発表の後も、書くべき書類がたくさんあります。
願書を出すまでは誰もが考えているものの、「入学確約書」「入学辞退届」などは期間も制限されているため、それぞれの意味や効力、書き方について悩んでしまうものです。
実際、「入学辞退届」をどのように書くべきか、また、入学辞退の理由の書き方など、あるいは「入学確約書」が何のために必要となるのかなど、それぞれの意味を理解されていない方もほとんどだと思います。
そこで、ここでは入学確約書の効力や入学辞退届の正しい書き方について解説します。
【大学編入学】入学確約書とは
大学編入学時の「入学確約書」という言葉を聞いたことはありますか?
実際、この「入学確約書」が意味する効力についてあまり知識のない方も多いと思います。
ここからは、「入学確約書」についてみてきましょう。
「入学確約書」とはいったい何?
「入学確約書」とは、受験したその学校に合格した場合に必ず入学を約束するものです。
もしも推薦入試で受験をした場合、本来、他校への入学は認められません。
高校生がまさに大学受験を行うというその時、推薦入試にて大学に合格したにも関わらず、その合格した学校への入学を辞退することによって、将来あなたの出身校の後輩にあたる方々に多大な迷惑がかかる恐れがあります。
これは、あなたが推薦入試で大学に合格したにも関わらず入学を辞退したため、大学側があなたが在学している高校からの推薦入試の募集は行わないという判断になる可能性があるためです。。
これが一般入試で受験をされている場合は、合格はしたものの入学しない場合は入学辞退を行い、他校への入学を確定すると良いでしょう。
なお、この「入学確約書」は、その大学側が入学者数の概数を知り、入学者数を確定させるために実施しているようです。
また、入学確約書の提出を行わなかった場合は、入学を辞退したものとして処理されるそうです。
さらに、入学確約書を提出したにも関わらず、他校へ出願したことが判明した場合は、たとえ合格をもらっていてもその内定を取り消すという大学もあるため注意しましょう。
【大学編入学】入学辞退の理由は?
入学辞退届を記入する際、大抵の場合聞かれることは、その辞退の理由です。
ここからは、入学辞退届に記載する辞退の理由についてみていきましょう。
【入学辞退届】記入する理由はどのようにして書くの?
入学辞退届については、入学辞退の理由を聞かれるでしょう。
その場合、例えば素直に「第一志望校に合格したため」という理由を記入しても、入学辞退届を提出する学校側に対して、失礼な理由ではありません。
むしろ、本当の理由となるため、記入すべきだと言えます。
逆に、経済的理由であるなどの場合は、詳しい理由まで記入する必要はありません。
その場合は「一身上の都合により」と記入しておくと良いでしょう。
その他、単位不足などが生じている場合は、その旨正直に記入して提出するようにしましょう。
尚、学校側から準備された入学辞退届のフォーマットがある場合は、そこに記載されている内容に沿って記入するようにすれば問題ありません。
現在、多くの大学において、入学辞退届の書式は準備されていることの方が多いです。
しかしながら、稀に入学辞退届の書式のない大学があります。
その場合、一体どのようなことを記入しなければならないかについて、大学側へ事前に問い合わせしておくようにしましょう。
本来、基本となる書くべき内容は「指名」「希望学科」「辞退理由」です。
【入学辞退届】文例
(理事長か校長) ○○様20○○年○○月○○日郵便番号
住所
氏名 ○○ ○○ 印入学辞退願この度、一身上の都合により、○○大学○○学科への入学を辞退致したくお願い申し上げます。以 上
○○大学 入試課 御中
他大学進学のため、入学を辞退させていただきます。
20○○年〇月○○日
郵便番号
住所
氏名 ○○ ○○ 印
【大学編入学】入学辞退届の書き方は?
大学編入学において、入学辞退する場合は、入学辞退届に必要事項を記入して提出することが必要となります
その書き方についてみていきましょう。
【入学辞退届】書き方とは?
入学辞退届にお世話になるケースは、合格通知後、経済的理由または健康上の理由によって大学へ通学することが困難であることが分かった時に提出することになります。
また、複数の学校に併願受験を行っている場合、入学辞退を行う学校に対し、その旨伝えなければならない時に必要となります。
とは言え、合格通知が到着した後、大学への入学手続きを期限内に完了していない場合はそのまま自動的に合格が取り消しとなるため、急いで行う必要はないとされています。
【入学辞退届】どのようにして書くべき?
入学辞退届を書く際、「入学辞退届在中」と封筒に記載するようにしましょう。
これは、封筒の中身がどのような内容のものであるかを知る際、すぐにその書類を部署や担当者に引き継ぐことができるからです。
この時期、大学には多くの書類が送付されてくるのでリスク回避の常識として覚えておきましょう。
この時、入学を辞退する旨記載した書類を送付しているため、その大学に対して失礼にあたると思い込んでしまいそうですが、決してそのような失礼にあたるような内容ではないため、安心して送付しましょう。
送付しない方が失礼になりますよ。
【入学辞退届】書く際に気を付けることは?
入学辞退届は、金銭の授受がない場合は提出する必要はないとも言われています。
しかしながら、 合格者が一人減ったことによって、補欠合格者が繰り上がるというシステムになるため、入学辞退を希望している場合は、速やかに入学辞退届をその大学へ提出する必要があります。
そのため、他の補欠合格者の方々のことも考慮し、他校への入学を決定した際は、入学辞退届を速やかに提出することを心がけてください。
これは、大学側の事務手続きを円滑に、そしてスムーズに遂行させるためにも、あなた自身が早急な対応を行うべきであると言えます。
また、この入学辞退届を書く際の注意点について、本来、大学側としては、合格者を確保した場合、その学生が全員、当校への入学をしてくれるという前提で事務作業を進めています。
しかし、なかなか世の中すべてその通りに進まないことの方が多位ですよね。
例えば、経済的な理由や健康上での理由、また、単位不足や他校へ進学決定した場合は、合格者全員が大学へ入学するとは限りません。
そのため、補欠合格者をとっておき、繰り上げ合格の手続きを行わなければなりません。
このようなことから、期限内において、大学側がすべての合格者を決定させるためにも入学金納入等の手続を進めていかなければならず、そのためには早々に入学辞退者の人数を把握する必要があるのです。
だからこそ、あなた自身がその大学入学を辞退するのであれば、期限内に必ず必要な書類を提出する必要があると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
入学確約書の効力や入学辞退届の正しい書き方について解説しました。
入学辞退届は、大学側とあなた自身の間で入学金等の金銭的な授受があった場合には提出必須となります。
しかし、大学側としては、入学者数の把握のためにも入学辞退届を必要としています。
それだけではなく、補欠合格者の繰り上げ合格のための事務手続き上、入学辞退届の提出を行うことも大切です。
あなたは他校へ入学するために入学辞退届の提出を行わなかった場合、補欠合格者の繰り上げ合格の手続きが遅れることにも繋がります。
その大学への入学を辞退する場合は、期限内に必要書類の提出を行うようにしましょう。