お正月の次に、家族揃っての行事と言っても良いお墓参り。
特に今年はシルバーウィークもないので、お彼岸の時期にお墓参りにいかれる方も多いでしょう。
小さい頃は、親に連れられるままに連れていかれおはぎを食べた思い出しかないという方も多いと思います。
いざ大人になってみると、お彼岸といってもカレンダーに書いているわけでもなく、毎年そろそろですよとラジオやテレビで耳にして慌てている感じなので、一度しっかりとどういうものか調べてみました。
お彼岸の意味と2018年の日程を教えて!
お彼岸の意味とは
お彼岸の考え方は、仏教伝来の考え方です。
ご先祖様のいる世界(あの世)を”彼岸(ひがん)”と呼び、私たちのいる世界(現世)を”此岸(しがん)”と呼びますが、”彼岸”は西に位置し”此岸”は東に位置することから、春分の日・秋分の日(昼と夜の長さが同じ)には、太陽が真東から昇り真西に沈むので彼岸と此岸が通じやすいと考えられたため、ご先祖様の供養をするようになったそうです。
実は、驚くことに数ある仏教国の中でも、彼岸に先祖供養をするようになったのは日本だけのようです正式には「彼岸会(ひがんえ)」と呼びます。
えー、日本だけの習慣なんですね。
なぜ、先祖供養をするようになったのかというと諸説ありますが、日本には仏教が伝来する前に太陽信仰や自然信仰がすでにあり、仏教の西方浄土の教えが加わることで太陽が真西に沈む春分の日・秋分の日に先祖供養をしたらいいんじゃないかととなったのではと考えられています。
※彼岸は極楽浄土という考えがあり、西側にあるので西方浄土と言われます。
2018年のお彼岸の日程を教えて
お彼岸は、春分の日・秋分の日を中日と決めて前後3日間をとった1週間のことを指します。
2018年のお彼岸スケジュールはこのようになっています。
中日(春分の日or秋分の日) | 期間 | |
春のお彼岸 | 3月21日(水) | 3月18日(日)〜24日(土) |
秋のお彼岸 | 9月23日(日) | 9月20日(木)〜26日(水) |
小さい頃、親御さんが急に彼岸の話をし始めていたのを覚えていますか?
曜日で決まっているわけじゃなく、日付で決まっているので近付いてきて気付くことになるんですね。
このお彼岸期間のスタート日を「彼岸入り」、終了日を「彼岸明け」と呼びますので覚えておくと会話についていけますね。
ちなみに、お彼岸の核となる春分の日・秋分の日にはそれぞれ意味合いがあります。
春分の日は、「自然を称え、生物を慈しむ日」
秋分の日は、「祖先を敬い、亡くなった方を慈しむ日」
※この意味合いは、祝日法に制定されているものです。
お彼岸には花やお供えに決まりはあるの?
こういう行事事ってしきたりが色々あって、知らないと地雷を踏んでしまうときがありますから注意が必要ですよね。
現代ではあまり気にしないようにはなってきても、その時のシチュエーションで親族の誰かに何を思われているのかわかりません。ポイントを押さえておくと疑心暗鬼にならずにすみますからチェックしておきましょう。
お彼岸の供花の基本
お彼岸にお墓参りに行こうとすると、霊園やメモリアルパークのような大規模なところだと現地で供花が販売されていることがほとんどだと思います。
しかしながら、シーズンになると在庫切れの可能性や割高な価格設定などなどの事情であらかじめ持参した方が良いと感じるケースもあると思いますので、OKとNGをまとめておきます。
【供花の確認事項】
・色は「黄」「白」「紫」+「赤」「ピンク」をメインにする。
・故人の好きな花であったらなお良し。
・和菊、小菊、マム、カーネーションなどを中心に揃えます。また、季節の花として春にはアイリス・金仙花・スターチスを。夏には、りんどう・グラジオラス・ケイトウを入れると彩になりますね。
【供花の注意事項】
・トゲのある花
・香りの強い花
・毒がある花
・傷みやすかったり、散りやすかったりする花
この両面を押さえておくとハズすことはないでしょうね。
でも、一番重要なのは故人を偲ぶあなたの気持ちですよ。
確かにそう言われるとそうですよね。
お彼岸のお供えはぼた餅とおはぎどっちが正しい?
あなたは、ぼた餅とおはぎを正しく区別できますか?
あまりご存知の方は少ないんじゃないでしょうか。
地域によって呼び方が変わるって言う人がいますけど、実は同じものなんですよ。
そして、呼び方は地域の問題ではございません。
春はぼた餅(牡丹餅)と呼び、秋はおはぎ(お萩)と呼ぶんです。
地域による呼び方の違いではなく、季節によって呼び名が変わるんですね。
その季節に咲く花の名前なんですが、花のサイズがけっこう違うのでぼた餅は大きめに、おはぎはこぶりに作られる傾向があります。
また、なぜあんこなのかと言うと、その昔あんこに使われる”あずき”は悪いものを追い払う効果があるとされていました。
春は種を巻いたり豊作を願う季節、秋は収穫の季節となるので、悪いものを追い払いながらご先祖様へ感謝するということを同時に行なっていたんですね。
まとめ
いかがでしたか?
少しスッキリしましたか?
お彼岸も調べてみるとけっこう奥が深かったですね。まさか日本だけの風習とは思いませんでした。
でも、このようにお彼岸とお盆ぐらいお墓参りのタイミングを決められていないとなかなか足が向かないのも現実なのかもしれませんね。
それを敢えて決めておくことで、先祖供養というものが継承されているんだとおもいます。
今回ご紹介しましたが、供花やお供えなど自宅で作らずにご近所で買っていくよという方も多いことかと思います。
その際は、早めに予約をしておくことをおすすめします。
いきなり行っても売り切れという場合もありますし、瞬間的な需要なのでできる数も限りがあるよというケースがほとんどです。
※まるで恵方巻きとか土用のうなぎのようなものです。
そんなことを考えると、おはぎなんて一度自宅で作ってみると新鮮でハマってしまうかもしれないですね。